
前中期経営計画「Take off 70」で実行したリスク・不採算事業からの撤退により、将来の収益リスクを軽減し、安定的な経営体質の構築が可能となりましたが、少子高齢化・顧客嗜好の多様化などにより、マスを対象とした従来のビジネスモデルが苦戦をしいられており、東京ドームグループのコア事業にもその影響が顕在化しています。そのような状況において、東京ドームグループは、「Scale-up(売上・利益・資本などの規模の拡大)」を図る基盤を構築し、企業価値の向上と、それを可能とする持続的優位性の確立を成し遂げ、「配当の安定継続」、「格付けの向上」、そして「時価総額の増大」の実現を目指します。これらの目標を達成するために、以下の3点を経営課題として設定しました。
東京ドームグループのこれまでの中期経営計画「Re-21」および「Take off 70」において継続的に掲げている「有利子負債の削減」と「収益性の向上」は、「Scale-up」においても追求していきます。さらに、経営資源の「選択と集中」を進めて、安定した収益基盤の確立を図るとともに、期間利益の積み上げにより、株主資本を充実させ、強固な財務体質の構築を目指します。
(施策)
1. 経営機構の改革
2. コスト削減とさらなる労働生産性の向上
3. バランスシートのスリム化
4. 設備投資の厳選
東京ドームグループが成長していくためには、最大の収益源である「東京ドームシティ(TDC)」を、より魅力のある街とすることにより、その事業価値を極大化することが求められます。テナント開発機能の強化や、顧客満足度を高める各種マーケティング施策の実施により、持続的な成長に向けてイノベーションを追求します。
(施策)
1. ミーツポート開業とジオポリスの再開発※
2. テナント開発機能の強化
3. ポイントシステムの推進
4. 新商品開発力ならびにセールス力の強化
5. アライアンスの推進
※「多目的ホール」「飲食施設」「緑のガーデン」からなるミーツポートは2008年3月に開業、「ヒーローショーシアター」と3つの新しいアトラクション導入される屋内遊園地「ジオポリス」のリニューアルオープンは2009年春予定
企業の社会的責任(CSR)の観点から、誠実で責任ある企業活動を推進し、ステークホルダーとのコミュニケーションを通して経営の健全性・透明性を高め、社会的信頼の向上ならびに地域社会との共生に努めることにより、企業価値の向上を図ります。
(施策)
1. コーポレートガバナンスの向上
2. 温暖化対策への積極的な対応
3. 買収防衛策の導入
4. 地域社会との共生
「Scale-up」の実行による本計画期間内の数値目標(連結ベース)は、以下の通りです。法人税法の改正により、減価償却費が増えることに加え、事業環境の変化により厳しい状況が予想されますが、2011年1月期の営業利益目標は、2008年1月期の水準維持を目指します。なお、2010年1月期に、松戸公産株式会社を完全子会社化した際に発生した「負ののれん」の償却が終了することによって、経常利益段階で29億円の減益要因となります。
| 2008年1月期 実績 | 2011年1月期 目標 | 2008年1月期との比較増減 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 877 | 885 | 8 |
| 営業利益 | 132 | 132 | 0 |
| 経常利益 | 121 | 92 | -29 |
| 当期純利益 | 78 | 52 | -26 |
| 2008年1月期 実績 | 2011年1月期 目標 | 2008年1月期との比較増減 | |
|---|---|---|---|
| 有利子負債(億円) | 2,017 | 1,920 | -97 |
| 純資産(億円)注1 | 460 | 726 | 266 |
| D/Eレシオ(倍)注2 | 4.4 | 2.6 | -1.8 |
注1:純資産には、その他有価証券評価差額金を含まず
注2:D/Eレシオ:有利子負債/純資産
※ 以上の記載内容のうち、将来の計画数値や施策などに関する記述については、不確実な要素を含んだものとご理解ください。